《個人山行報告》湖北の秀峰『横山岳(△1131.7m)』I・T

右京で最高齢の部類の会員の山行報告です。登山は年齢を重ねても「安全登山」を心がけ、「準備とトレーニング」をキッチリ取り組めば、まだまだ楽しめると思っています(“それなりの山”゙になりますが/笑)。山は良いです!皆さん、登山を“生涯スポーツ”として楽しもうではありませんか!年を重ねても、大いに楽しみましょう! 今回は湖北の『横山岳』に、“ヤマシャクヤク”を訪ねて行ってきました。楽しく『横山岳』を満喫してきました。年齢の高い会員さんの参考や励みになれば幸いです

【行先】 ; ・滋賀県長浜市『横山岳(1131.7m)』, 【地図】;1/25000「美濃川上」

【日時】 ; ・4月29日(祝),  【天候】;曇り後雨,

【山行者】 ; ・石田 忠久

【山行目的】 ; ・湖北の秀峰『横山岳』登山を楽しむ
・花の山として知られる横山岳の“ヤマシャクヤク”とブナの新緑を楽しむ

【コースタイム】 ・宇治(7;03)-<自動車/116Km>-白谷登山口/250m(8;43-9;50)=
三高尾根登り口/330m(10;15-23)==鳥越峠/510m(11;12-17)==712m(11;55-12;05)==800m(12;22)==925m(12;48-58)==1000m(13;16)==1065m〔ヤマシャクヤク〕/(13;34)==『横山岳/△1131.7m』(13;46-14;20)==864m(15;19-24)==五銚子の滝/690m(15;50-55)==林道/480m(16;33)==白谷登山口P(16;55-17;25;)-<自動車>-(18;43)宇治

・歩行時間;7時間15分(内休憩時間;2時間8分),歩行距離;6.1㎞,
累積登高;914m,累積下降;912m,平均ペース;90-110%(普通) (YAMAPデータによる)

【報告と感想】

今年も湖北の『横山岳』へ、“ヤマシャクヤク”とブナ林の新緑を楽しみに行ってきました。『横山岳』は、湖北の長浜にある双耳峰の山で、関西100名山に数えられています。紹介本のタイトルには、“滝と花と急登!湖北の名山「横山岳」”とありますとおり、広く“花の山”と知られています。また東尾根に広がる“ブナの純林”は滋賀県で最大級と言われていて、それは見事です。

『横山岳』には、“五銚子の滝”から登るメインルートの“白谷本流コース”、急登の“三高尾根コース”、ブナの純林が美しい“東尾根コース”などがあります。この山は、地元の「杉野山の会」がしっかり管理されていて、登山口に駐車場、休憩小屋やトイレ、登山カードboxを設置し、登山者のために立派な“登山ルート図”を用意し、登山道を整備して各ルートの急坂部にはフィックスロープを張ってくれています。ありがたいですし、嬉しいです。感謝!です。私はこの雪深い山、そして自然が一杯の山『横山岳』が好きで、毎年5月花の頃に欠かさず訪れています。今年も楽しんできましたので、今年の花の状況も交えて報告します。

今回も私のお気に入りの“三高尾根コース”を登ります。今日の山行は、朝にいろいろあって出遅れたり、昔からの友人から急ぎの℡があって対応したりしていて、出発が大幅に遅れました。このため、安全対策上、14時をタイムリミットに設定しました。山頂に着かなくても14時になれば、その地点から下山する事を確認してスタートしました。

白谷登山口Pから林道を少し戻ってコエチ谷林道に入ります。この林道には時期にはイチリンソウが一面に咲きますが、今日は遅くて咲き残りの花が2-3輪です。鳥越峠から張り出している支尾根の末端に登り口があり、そこから登ります。

新緑の木々が鬱蒼としている中の急登のルートです。三高尾根も急登ですが、この支尾根もかなりの急登です。ただ峠まで高度差200m弱ですので、一頑張り、二頑張りとこなしていけば、右手に開けた鳥越峠が見えてきて、横山岳~墓谷山の稜線に出ます。少し降ったコルが林道も上がってきている鳥越峠です。左右の展望はよろしい、正面にこれから登る“三高尾根”が山頂へ続いています。

一息入れたあと、尾根に取付きます。早々にお助けロープがある急登が始まりますが、緑・緑・緑の世界で気分は楽しいです。コンターで700m、800mと刻みながら頑張ります。
もう少し早い時期なら、下から“イカリソウ”、“イワウチワ”、“カタクリ”などの花々の群落があって慰めてくれるのですが、時遅しでもう終わっています。年をとると、もう恥も外聞も無くお助けロープにも助けられ、ゆっくり・ゆったりとマイペースで登ります。下山して来る人に聞くと、「“ヤマシャクヤク”が結構見られたよ」とこと。900mのコンターを過ぎた辺りで一旦傾斜が止み、樹林も開けて右正面に山頂が望めます。あと200mです。
この間に“ヤマシャクヤク”が見られますので、それを楽しみにもうひと頑張りです。

コンター1065m付近は岩混じりの急登ですが、その付近にあちらこちらと“ヤマシャクヤク”が咲いています。嬉しいです。私は女性会員の皆さんのように、山の花には余り詳しくはありませんが、この“ヤマシャクヤク”は最も好きな花です。上品で儚さそうで、良いですね。“ヤマシャクヤク”の地帯を過ぎると傾斜が急に緩やかになり、そこは山頂の一角です。時間切れ判断の14時少し前の13;45分着。

山頂には、遅いためもう誰もいません。遅がけの昼食を摂ります。天気は予報通り、崩れる方向に向っている様です。予定の東尾根コースは距離が長く時間もかかるため、距離的には短い五銚子の滝の「白谷本流コース」を降ることにします。会の山行部長へ「下山コース変更」のメールを送信しますが通じません。途中で送り続けることにして下山開始。以前に例会で来ていた時は、殆どがこの「白谷本流コース」を登っていた勝手知ったコースですが、降ってみると凄い急坂の連続です。お助けロープの連続で、後ろを向いて三点確保で降りるところも多く、時間がかかります。ただ“ヤマシャクヤク”の花は多くて、急登のルート沿いに五銚子の滝の近くまで咲いていました。後ろ向きで慎重に降るは、花を愛で写真を撮るはで、結構時間がかかります。しかし“ヤマシャクヤク”には堪能しました。

五銚子の滝まで来ると、お約束通り雨が降り出しました。ここからは樹林帯でなく、徒渉もある沢沿いのルートですのでカッパを着用。右岸・左岸と何度も渡り返しながら進みます。急峻な山だけに雨が降り出すと、即、沢の水は増水してきます。水に濡れた石の上を慎重に進みむと経ヶ滝に出て、そこからすぐに太鼓橋の林道にでます。林道を横切り、小さいハシゴで白谷沿いの登山道に出てこれを降ります。ここからは谷も大きく、ある程度しっかりした登山道を、雨に降られながら降りました。「太鼓橋から長いなぁ!」とボヤキが出る頃に白谷登山口に通じる林道に出て、これを少し行くと登山口駐車場です。下山予定時間の16時30分より、25分遅くなりましたが、無事に下山してヤレヤレです。(ちなみに計画書の「最終下山時間」は、白谷登山口/17時30分でした)

登山者boxに「下山届」を入れ、会に「下山報告」のメールを入れ(「下山ルート変更」のメールは“五銚子の滝”付近で送信できました)、そして自宅に下山の℡を入れて、本日の山行を終えました。駐車場には誰もいません。車の中でカッパを脱ぎ、上から下まで着替えてスッキリしてから帰路に付きました。天気は雨ですが、渋滞もなくスムーズに帰れました。 “ヤマシャクヤク”を堪能し、“五銚子の滝”の迫力ある滝を見られ、急登の続く三高尾根を登って一寸した達成感も味わって、しんどかったですが充実した山行でした。感謝!