例会報告 鈴鹿・御在所岳  記:Y・T

山行日:2021年10月31日(日)

天 気:晴れ

参加者:女性・8名、男性3名、計11名

コースタイム:京都7:00~名神・新名神菰野IC~9:00一の谷新道登山口10:00-11:00キレット-11:30行動食12:00-13:00山上公園-13:20山頂-13:40山上公園14:00-一の谷新道-16:40駐車場~新名神・名神東IC~19:30京都市内

【山行報告】

山頂にて

京都出る時には小雨が残っていたが鈴鹿に近づくにつれて雲が切れて青空が見え始め登山口に着いた頃には青空が広がり明るい日差しが降り注いできた。御在所岳を見上げると中腹から頂上にかけて緑、赤、黄色と色とりどりの満艦飾で飾られていて今が見ごろでした。歩き始めて少し過ぎたところでSさんが体調不良を訴え山下が付き添って駐車場に引き返し車で待機していただくことにしました。 (後からの話ですがSさんは体調が戻りロープウェイに乗って頂上まで行かれました。)パーティはサブリーダーの村田さんにお願いして登頂を続けキレット手前で山下が合流して頂上を目指しました。

鮮やかな山頂
秋満開

キレットを過ぎたあたりから頂上付近や遠くに見える尾根筋が紅葉していて見ごろで本当にきれいでした。

山頂ロープウェイ乗り場

頂上でゆっくり休憩して昔に降りた「一の谷新道」を下山しました。昔のイメージでスムーズに降りたような気がしていましたが一の谷新道は「中級者以上」と書かれた看板が所々に備えられていてちょっとビックリでした。看板通り少し難儀しながらそれでもエアリア・タイムの時間内で下山することが出来ました。久しぶりの御在所岳、今が見ごろの紅葉を堪能して帰路につきました。

無雪期搬出訓練報告 記Y・T

山行日:10月24日(日)

天 候:晴れ

参加者:右京4名、他7労山・25名、スタッフ・11名、合計40名

訓練会場:山科・安祥寺林道ゲートを越えたところ

【山行報告】

 スタッフ、参加者40名は4範に分かれ平地で 

  ①テープスリングで簡易ハーネスを作る

  ②8mm・細引きでクローブヒッチ結びの練習

  ③8mm・細引きでムンターヒッチ(半マスト)結びの練習

  ④8mm・細引きでオーバーハンドノット結びの練習

 以上の結びと簡易ハーネスを作って救助隊が準備していただいた山道の西斜面

 に登って班単位で「カラビナスルー」を行う。カラビナスルーとは簡易ハーネス先端にカラビナを付けそこに120cm・テープシュリンゲを使ってガースヒッチで結び(山下は)兎の耳(二本に分かれた先)にカラビナ2枚をつけて斜面に結ばれた細引きにカラビナを通して確保しながらトラバースを行う。所々で枝や幹の障害物があるので1枚のカラビナで確保、もう1枚のカラビナを外して障害物から先のロープにかけて障害物を越えて前のカラビナを外しかけ直して先に進む。少し説明しずらいですが厳しい斜面でのトラバースの際、リーダーが張ったロープを使って安全に通過する技法の事です。春にでもなれば右京例会で取り組んでみたいと思います。カラビナスルーが終われば細引きを使ってオーバーハンドで何個かのリングを作って簡易ハーネスにつけたカラビナを掛けて斜面の昇り降りの練習。オーバーハンドで作ったリングの長さが狭すぎてもダメ、長すぎてもダメ、リング間の距離の取り方が難しかったです。最後に山道の東斜面を使ってムンターヒッチを作って確保と登り降りの練習を行った。ムンターヒッチを使うときの自己ビレーの取り方を普段から慣れていないためまた、昇り降り役についても慣れていないので意外と時間がかかりました。コロナ禍の中で大勢の人が集まる訓練は差し引けていましたが宣言解除に伴い実施できたことはよかったです。

カラビナスルーの作り方。使い方簡易ハーネス+HMS型(ナス型、洋梨型)環付きカラビナ(安環):1個 平ビナ:2個スリング:60cm2本、又は、120cm1本

8の字結び(フィギアエイト・オン・ア・バイト) 末端処理もして下さい

8の字結び(フィギアエイト・フォロースルー)

クローブヒッチ(別名・インクノット): ロープの中間支点や自己確保(セルフビレイ)などで使用します。積雪期搬出訓練でも使います。

ムンターヒッチ(半マスト)

  ・引き下ろし、引き上げで確保す る時に使う方法です。

・操作を誤ると救助者は落ちます。完璧にマスターしてから使って下さい。

・細引きシングルでの登りは危険 なので使用しないで下さい。

・必ず HMS型(ナス型、洋梨型)環付きカラビナを使 って下さい。

平ビナはダメです。

・ 細引きの結び目を通過させる時は、「ピッ」の要領で行ったり、一人が補助して通過を介助します。手前の細引きをクルッとひねる。

オーバーハンドノット

 ・細引きを繋ぐ時の結び方です。

・違う太さや素材が違う細引きで結ぶ と徐々に抜ける危険性があります。

[例会報告】 大文字山報告    記 M・S

日時  10月17日(日)

天候  晴れ

参加者 女性13名、男性3名、計16名

コースタイム:JR山科9:30~毘沙門堂9:50~安祥寺石柱10:05~京都トレイル(44-2)11:32~新田尾根分岐11:58~フライパン12:03~熊山12:35~鹿山尾根13:17~中尾の滝13:40=分岐14:03~銀閣寺参道14:24

雨を心配していましたが9時には止んでくれました。16人もゾロゾロと毘沙門堂まで歩きます。毘沙門堂前の林道を15分程歩くと右手に「旧安祥寺跡」の石柱が有り、そこをフェンス沿いの細い道を歩いていくと左手に尾根に上がる山道が有ります。この尾根には「Ⅾ尾根」の標識が木にかかってあります。細いけどしっかりと整備された登山道で自然林の中、羊歯に覆われていて大文字山でも、また違った雰囲気のところです。今までこの道で人に出会ったのは一人だけで、相手もここで人に出会うなんてと驚いていました。登山道の横に林道が有り、何回か林道を横切ります。標高400mの経塚山の分岐を通りすぎると「京都トレイル44-2」に出ます。後はそのまま京都トレイルを進み、左に行くと三角点への分岐を三角点には行かないで真直ぐに進むとに赤いペンキ印と「火の用心」の看板の所から左の道に入ります。ここから新田尾根です。大文字山の一番東の尾根です。所々急坂は有りますが道は歩きやすい道です。左の谷に降りるとフライパンと呼ばれる広場に出ます。広場には何故かフライパンとヤカンが置いてあります。ここでゆっくりと昼食を取りました。フライパンから熊山までトラバースします。

道しるべ1
道しるべ2
道しるべ3

楓は紅葉にはまだ早く、青々としていて太陽に透かされてとても綺麗です。大文字山の北斜面は楓の木が多く紅葉の時が楽しみです。熊山を北に進み、孫熊山手前の分岐を左(西)に進むと見慣れた尾根、鹿山尾根に出ます。鹿山尾根を横切って西に進みます。ここの景色も静かな穏やかな所で好きな場所です。進むと中尾の滝の上の方に出ます。谷まで降りて(この道も今年の大雨で大分崩れています。)中尾の滝に着くとびっくりします。滝前の広場は川が流れ、あちこちに流木が重なっています。広場が無くなってしまいました。水の力に驚きました。滝から中尾城に向かって行くと新しいテーブルとベンチが有ります。真直ぐ行くと中尾城、下ると銀閣寺です。この下山道は最短で銀閣寺に着きます。表参道の堰堤に出ます。今回のコースは南から上がって東の端から西の端に降りる少し変わってルートを通りました。皆さん楽しんでくれたら嬉しいです。コロナで遠くの山に行けなくて大文字山を歩き回りました。あまり高くなくて近くの山と思っていましたが歩き回ると網の目の様に繋がった登山道と静かな景色で大文字山の奥深さを知りました。

【例会報告】 竜ヶ岳~愛宕山  記 K・S

【山行日】2021年10月14日(木)

【天候】 晴れ

【参加者】女性4名、男性3名、以上7名

【コースタイム】 清滝8:45~月輪寺登り口9:20~梨の木大神前9:50~サカサマ峠10:55(昼食30分)~竜が岳12:20~愛宕神社13:40~荒神峠15:00~JR保津峡駅16:05(解散)

【山行報告】今回の平日山行は林道含めて13.2㎞、竜ヶ岳では急坂や岩場を登る休憩含めて7時間半の変化のあるコースです。清滝から月輪寺登り口までの舗装道路は足慣らしにはちょうどよくハイペースで通過。月輪寺登リ口分岐からサカサマ峠への梨の木谷コースは、暫く台風での倒木が酷く通行止めでしたが、この間整備され歩きやすくなっていてここでもハイペース。けれど途中からは倒木も増え、梨木大神の石碑のあたりは峠への道以外は手つかずで沢筋にあった登りの道は倒木で全く消滅しています。 梨木大神前で休憩を取りここからは急坂とゴロゴロ石や足場の悪い岩場が出てきて、少しずつ歩く速さに差が出てきます。コロナ禍で山行の機会が減ったこともあり調子がおちてこられたようです。眺めの良い場所で長めの休憩をとりました。とても良い天気で日差しを受けると暑いくらいですが、空気は冷たく京都市街も見える場所で気持ちの良い一息を付けました。

こからサカサマ峠までも急坂道ですが以前に比べて足場はしっかりしていてサカサマ峠には11時前に到着できました。メンバーの体調のこともあるので時間は早いですが、昼食休憩をとることにしました。ここで、これから先の竜ヶ岳の登りは急坂の岩場もあり、メンバー一名は体力的にも心配ということで竜ヶ岳に登らず、サカサマ峠から直接愛宕山に向かうことにし、サポートに山下氏についてもらうことになりました。愛宕神社休憩所で再度合流することにして、残り5名で竜ヶ岳に向かいました。

竜ヶ岳に向かう道に入ると登ってきた南斜面とは違って、北からの風が通り、肌寒く秋の訪れを感じます。歩く道は林の中で木漏れ日も差して気持ちは良いのですが、マウンテンバイクのタイヤの跡で道がえぐれていて「酷いことになっている」とつい愚痴が出ます。竜の肩小屋を過ぎて何度か小さな渡渉をして竜ヶ岳の岩場登りの取り付けに到着。ここからは夏山トレーニングにも使われている竜ヶ岳東コースです。幅の狭い岩場や急坂もあり、体力と気を使います。「ゆっくり慎重に」と、声を掛け、噴き出る汗を拭きながら急斜面を30分ほど登ってようやく尾根に出て安堵しました。グネグネとしたゴツゴツした岩場のある尾根道を登っていく、なるほど龍のしっぽを実感するコースです。登り終えて一息つきながら、登ってきた岩場を見下ろし「これ下りに使うのは遠慮したいコースやね」と笑いながら久しぶりの岩場登りの面白さを味わいました。

竜ヶ岳の頂上には12時20分に到着。木が切られて?見えやすくなったので京都市内が一望できました。休憩後記念写真を撮り、愛宕山に向かいます。紅葉は早いですが、途中何箇所も驚くほどの芝栗が落ちていて、ほとんど実はないイガだけで、サル、人?など先客がいる状態ですが、中には立派なおこぼれが残っていて、一同山行を忘れて栗拾いに没頭、童心にかえって楽しい時間でした。大量収穫の堀池さん、どう召し上がられたのでしょうか(笑)

愛宕神社には3名だけ参拝して、その後先着組と合流しました。愛宕山からは14時下山開始。短縮ルートも考えましたが、調子も良いということで、全員で予定通りつつじ尾根ルートを下りて16時すぎJR保津峡駅に到着、解散しました。

緊急事態宣言解除後の久しぶりの平日例会でトレーニングもかねてのコースで、メンバーの調子の関係で、途中から2組に分かれ心配もしましたが、無事予定通りの下山コースと時間で下りて来れて良かったです。歩きと登りと栗拾い、楽しい例会でした。

<例会報告> 紅葉と、琵琶湖を一望の比良「堂満岳」  ~眺望なく、ガスと霧雨、濡れた樹の根・岩を踏破の7時間~      記M・K

【山行日】 2021年10月10日(日)

【天 候】 曇り

【参加者】 男性5名一般1名 計6名

【総 括】京都市内中心部は曇り時々晴れで、蒸し暑いお天気だったらしいですが、当日の堂満岳は雲に覆われ、山行中、晴れ間が覗くことはありませんでした。濡れて滑りやすい登山路、稜線上に達した後の厳しいガスと霧雨など、私が望む「観光登山」とは大違いの内容でした。ただ、唯一の救いは、JR比良駅北側の昔からの飲食店が閉店したとばかり思っていたのに、土曜日、日曜日の午後限定で開店していたことでした。主人の老婦人は85歳で、息子さんが手伝いをされていました。「まだまだ、頑張るし、来てや!」とのことでした。皆さんも比良登山の帰りには、是非、立ち寄ってあげてください。

【山行報告】堂満岳頂上への時間配分としては、登山口からノタノホリまで1時間、そこから稜線に上がるまで1時間、そして堂満岳頂上まで1時間というのが、大雑把な目安です。イン谷口バス停を8時50分に出発。登山路は濡れていて、木の根や岩で滑らないように気を引き締めるよう声掛けをし合います。午後からは晴れるとの予報に期待して、黙々とノタノホリを目指しますが、ガスは一向に切れる気配はなく、振り返っても琵琶湖は全く見えません。ノタノホリに到着して集合写真を撮ります。皆さん、元気な顔をされています。

ノタノホリでの集合写真

ノタノホリから稜線に上がるまでは殆どが森林の中で、琵琶湖の眺望は殆どありません。勾配はさほどないため、ハイキングをしているような感じです。稜線に上がった時の写真です。折角、一生懸命、頑張って歩いて来たのに周りは真っ白。琵琶湖の眺望どころか、視界は20mといったところでしょうか。皆さん、少し厳しい顔をされています。

稜線上展望地での集合写真

私はピークハンターではありませんので、もうここで止めて帰ろうかと思ったのですが、Mさんから「ここまで来たのだから、頂上だけでも目指そう。」と云われ、あと標高差250m、皆さんも元気そうなので行くことにします。ここからは勾配がきつく、雨で滑りやすくなっており、さらにガスで見通しが利きません。Yさんの指示でMさんと私が先頭を歩き、ルートファインディングをします。さらにロープとシュリンゲ、カラビナをザックから取り出し、ルート確保に備えることにします。併せて、下山ルートを①当初の金糞峠から青ガレ経由とするのか、②金糞峠からダケ道経由とするのか、③登頂ルートの堂満東稜道を引き返すのか、を検討しながら行くことにします。お陰様で道迷いもなく、ロープも使わず、堂満岳の頂上に達します。撮った3枚の写真のうち、一番きれいに撮れた写真です。うれしそうな、ほっとした表情が浮かんでいます。

堂満岳頂上での集合写真

そして、もと来た道を戻る(堂満東稜道を引き返す)のは無理との結論に達します。青ガレ経由か、ダケ道経由かは金糞峠で判断することにします。昼食を山頂で摂って、13時10分に出発です。金糞峠までの道は、晴天なら右側に琵琶湖、正面に武奈ヶ岳が望める快適な登山路ですが、何も見えません。目の前の道を黙々と滑らないように歩くだけです。レインウェアは蒸し暑いので着たくないのですが、霧雨で着ざるを得ません。フードも被ります。ようやく14時前に金糞峠に到着です。 青ガレ上部の様子を下って確認するとあまり荒れてはおらず、このルートが今日も登・下山路として使われています。当初予定どおり、ここから下山することとします。ほど時間がかかっても比良駅行きの最終バス(16時40分発)には乗れます。一安心です。金糞峠から登山路が平坦になる大山口までは、足元にゴロゴロとした石が散乱し、滑りやすい砂も交じって、決して歩きやすい道とはいえません。私も一度、滑ってお尻を打ちました。1時間半近くの緊張の坂下りを終えて、ようやく15時35分に大山口に到着します。うれしいことにバス停までの標準コースタイムは25分。早く歩けば、16時のバスに乗れます。バス停に16時前に到着した時の集合写真です。一人の女性を除いて、皆さん厳しい顔つきをされています。これに懲りずに、また堂満岳を目指しましょう。お疲れ様でした。

イン谷口バス停雨での集合写真