「個人山行報告」敦賀・野坂岳(913.3m) I・T

【日時】 ; 6月25日(日)   【天候】 ; 晴れ  

【山行目的】 ; ・敦賀の名峰『野坂岳』登山を楽しむ・トレーニング山行として取組み、          体力向上を図る

【コースタイム】 ・宇治(7;20)-<自動車/105㎞>-「野坂いこいの森」P/170m(9;33-58)=
=トチノキ地蔵/395m(10;33-38)==一の岳/695m(11;18-26)==二の岳/815m(11;51-53)==三の岳/870m(12;13)==『野坂岳/△913.3m』(12;25-13;25)==一の岳(13;58-14;00)=
=トチノキ地蔵/(14;32)==「野坂いこいの森」P(14;50)-<自動車>-()宇治 ・歩行時間;4時間59分,歩行距離;5.9㎞,累積登高;732m,累積下降;732m,

【報告と感想】・『野坂岳』は、「岩篭山」、「西方ヶ岳」と並び“敦賀三山”と称され、また地元では“敦賀富士”と呼ばれる美しい山容を持つ山です。敦賀市の最高峰で、関西百名山・近畿百名山にも入っています。本によれば、“古くから親しまれた山、野坂岳はかって修験の山として栄えた。行者岩には役行者の石像が祀られている。また、平の重盛が敦賀を訪れた際に、「見る度に 富士かと思う野坂山 いつも絶えせぬ峰の白雪」と詠んでいる”とあります。

この山は植生が豊で、春にはニリンソウ、カタクリ、ミヤバカタバミ、イワカガミ、トクワカソウなどを目にすることができ、また500m以上からブナが散在し始め、750m付近の山稜には大きなブナの純林が見られます。そして何よりの楽しみは展望です。山頂からは敦賀市や敦賀湾、青葉山など福井の山、琵琶湖から近江の山々、そして遠くには白山や荒島岳が望め、360度の大展望が楽しめます。

山道は良く整備されていて、メインルートの“野坂いこいの森”からのルートは、そんなに急登の場所はなく、坦々と登れますのでファミリーハイクとしても人気があります。今回は、ここ2ヶ月ほど山もウォーキングもさぼっていたため、足馴らし山行として登ってきました。花の時期ではありませんが、自然が一杯・緑が一杯の山歩き、そして山頂からの展望を楽しみ、初夏の野坂岳登山を満喫してきました。本当に癒やされ、楽しめました。

朝、少しで出遅れて自宅を7時20分に出発。心配された湖西道路の渋滞もなくスムーズに走れました。途中道の駅“藤樹の里”でトイレ休憩、昼食用パンを仕入れた上、9時半に登山口の“野坂いこいの森”の駐車場着。30台くらい止まれる駐車場がほぼ一杯です。

私も早々に出発準備をし、会と自宅に入山連絡を入れて出発します。下山してきた人に、「もう登ってきたのですか?早いですね」と挨拶すると、「地元のものは、皆昼には家に帰っているで」とのこと。京都でいう“朝の大文字登山”のように親しまれている山のようです。

初めは遊歩道を行き、途中から川沿いの道を歩きます。この辺は、春はニリンソウが見られ、これからはタニウツギやトリカブトが多く見られます。程なく“トチノキ地蔵”の前で沢を渡り、一の岳から北東方面に伸びる尾根の斜面に取付きます。大きな樹林の中の坦々とした道を2-3折れすると尾根に乗ります。ここからはこの尾根を登りますが、尾根の直登でなく尾根と尾根の左斜面をジグザグに登るので楽に登れます。ジグザグを何回か繰り返すと一の岳の少し下の“一の岳休憩所”です。ベンチも何個か設置されていて良い休憩ポイントです。私も一息入れてパンを少し食べます。私は水分も食事も早い目に少しずつ入れるようにしています。

ここからは、山頂から三の岳、二の岳、一の岳とピークが連なる主稜線を登ります。休憩Pから少し行ったところに“ササユリ”が咲いていました。予期していなかった花との出会いで、非常に嬉しい。おまけをもらったような気分で楽しいものです。後続していた親子連れの人に「ここに“ササユリ”が咲いていますよ!」とお知らせ。右京での例会山行を思い出します。 二の岳までは杉林があるがそれを越すといよいよブナ林が始まります。春の萌黄色の新緑はすんで、今はたくましさを感じる背の高いブナの木々の中を登りますが、心地よい風が通り、誠に気持ちがよろしい。ブナ林の中を三の岳への斜面を登っていると、右足脹脛がピクピクして、足がつる前兆のようです。私は足をつることは殆ど無いのですが、ここ2ヶ月間まともな山行をせず、またウォーキングもさぼっていたツケが出たようです。

高齢者になると「貯筋」も無くなっているので、トレーニングをサボると即こんなトラブルに合うようです。反省!仕方なく立ち止まって右足に負担を掛けないようにして休憩。目の前の“コアジサイ”に癒やされます。じっくり見ると“コアジサイ”も可憐で美しいです。少し休むとピクピクも収まり、歩き出しても異常なく歩けます。ヤレヤレという思いで、最後の三の岳を越すと山頂はすぐです。

ダダ広い草原の山頂は展望抜群です。麓で出会った地元の人の話しのとおり、もう山頂には2パーティーだけで、貸切状態で展望を楽しみます。ただ今日は良い天気ですが、北から湿った風が入っているようで北側だけは雲がわいていて、楽しみの白山、荒島岳は見えません。それ以外は、日本海、そして琵琶湖から滋賀の山々、青葉山など福井の山等々が望め、楽しいです。

心地よい初夏の風に当たりながら、昼食を楽しみます。初夏の日差しのもと、心地よい山の風の中、遠く広がる山や海の展望を満喫しながらの昼休みは最高です。ゆっくりと食後のコーヒーも楽しんでいると、約束の1時間はすぐです。重い腰を上げて下山に向います。

三の岳のブナ林の降りは本当に気持ちがよろしい。歩きやすいルートですので、トットコ下ります。一の岳への降りで気をつけていると、登りには気がつかなかった場所で、またササユリを一輪発見。清楚で奇麗です。一の岳休憩所で、30分下ったので小休止。

あとは木々の緑の中をトットコ、トットコ下ります。歩きやすいルートですので楽ですが、浮き石だけには要注意です。トチノキ地蔵を通過すると登山口は近いです。駐車場にはもうほとんど車は無くて、私がラストのようです。会に下山報告をいれて今日の『野坂岳』登山を終えました。

最近の運動不足で足が吊りかけるというアクシデントはありましたが、ブナを初めとする自然林の中の山歩き、山頂から展望、そして思わぬササユリにも出会え、自然を満喫する山歩きで大満足です。この山は、いつ来ても心癒やされる山で、私のお薦めの山です。

カタクリなどの春の花、ブナ林の新緑、秋のブナ林の紅葉、そして今回のように初夏の空気の中で自然と展望を楽しむ、いつ来ても楽しめます。また冬も天気が落着けば、多くの人が登っていて手軽に雪山を楽しめます。皆さん、いろいろな季節に楽しんで見て下さい。

山頂より日本海を望む
眼下に敦賀の町と敦賀湾
サアユリが咲いています
登山口
トリノキ地蔵
山頂にて至福に一時

「例会報告」2023年度無雪期搬出訓練  Y・T

【山行日】6月25日(日)  【天 候】晴れ

【参加者】女性4名、男性3名、計7名  訓練スタッフ:3名 合計10名

【コースタイム】8:00JR山科駅前集合~8:30訓練会場受付~9:00搬出訓練15:00~15:30JR山科駅解散

【山行報告】 総勢72名の参加

A班:8の字(エイトノット)は結べない、作れない。

B班:8の字は作れる、簡易ハーネスは結べない、作れない。

C班:8の字、簡易ハーネス共に結べる、作れる。

この三つのグルーをまた細分化して講師がつきそれぞれの課題について指導。

A班は「8の字、簡易ハーネス」の結ぶ方、作り方を学習。B班は「簡易ハーネス」の結ぶ方、作り方を学習。C班はいずれも作れるので次のステップ、カラビナスルーの現場に向かう。A班、B班も課題を終えた後カラビナスルーを体験するためそれぞれのグループに適した斜面に講師が設営している訓練現場に向かい一人ずつ取り組む。

カラビナスルー

カラビナスルーを終えると「細引き(6mm×30m)」を使って①細引きを使って登り降りする視点の結び方、作り方を学習、②細引きで登り降りする支点の選定、③丸結(オーバーハンドノット)で繋ぐ、④丸結びの活用(等間隔でループ上に丸結びを作り、斜面沿ってループにカラビナを掛けて登り降りの練習)。C班は丸結びを使った登り降りを体験した後、半マスト(ムンターヒッチ)お作り細引きを結び合わせた箇所を通過させる(ピーと発生しながら)要救助者の上げ降ろしを行った。

急坂への登攀訓練
斜面での支点作り
半マストでの引き上げ
半マストでの引き降ろし
ネット搬送つくり

最後に斜面を降りた後、集合地点に向けてネット活用による搬送訓練を行った。

今回の訓練では聞き慣れない登山用語が飛び交いましたが必要最小限度の「登山用語」ですから是非覚えていきましょう。

イトノット(8の字結び)、簡易ハーネス、カラビナスルー、丸結び(オーバーハンドノット)、細引き、半マスト(ムンターヒッチ)、スリング、カラビナ、クローブヒッチ(インクノット)