平日例会報告 飯道行場巡り 記K・S

【山行日】 2022年10月13日(木)

【天 候】 晴れ時々曇り

【参加者】 女性4名、男性3名、計7名

【コースタイム】貴生川駅8:42~三大寺登山口9:20~杖の権現茶屋休憩所10:45~飯道山頂上11:10~飯道神社11:40(昼食休憩30分)~行場巡り~飯道神社13:15~杖の権現茶屋休憩所13:30~三大寺登山口15:00~貴生川駅15:30到着・解散

【山行報告】飯道山は最近テレビで紹介されて人気の山ですが、昔から近江の三大修験道のひとつとして山岳信仰の対象とされた山です。今回は貴生川駅から三大寺登山口コースを登り、その後飯道神社に立ち寄り、希望者には修験道行場巡りを案内する計画をたてました。

朝は涼しく秋の訪れ感じましたが気温がどんどん上昇して暑い日になりました。駅から通る村の田園は稲刈り真っ盛り、飯道寺に寄って40分ほどで三大寺登山口到着です。登山口からの林道は雨でえぐられ凸凹はありますが、石仏があったりも古道の痕跡もあります。途中から舗装道になり、364mPにはベンチと綺麗なトイレもあって、水が豊富で一応水洗でした。

長い歳月を感じる石仏

川沿の道には沢蟹がいて単調な舗装道ですが自然を味わいながら歩くハイキング道です。舗装道が終わり山道に入ると岩ゴロゴロの急坂道になり、雨上がりで水が流れているので注意して登ります。ゆっくりペースで登り森を抜テキスト ボックス: 縦横無尽に延びる枝が前衛的けると「杖の権現茶屋休憩所」に到着。日差しが暑く水分補給をして頂上への急坂に向かいます。滑りやすい急登箇所には鎖やロープも葉ってありますが汗が流れます。尾根筋に出ると縦横無尽に枝を伸ばし前衛芸術の様な木と遭遇。しばらく不思議な光景に見入っていました。

縦横無尽に伸びる枝が前衛的

最後の急登を登り終え頂上に到着すると、大きな「飯道山664m」の看板が迎えてくれます。頂上からは三上山や薄曇りのかかった比良山が見えました。ベンチは有ってもさほど広くない山頂なので昼食は飯道神社にすることにし20分ほど下りると飯道寺遺跡に到着。広大な遺跡跡で最盛期には20か所あまり寺院が立っていたそうです。飯道神社の大きな鳥居をくぐり奥に進み本殿前に到着。拝殿前で昼休憩タイム。

吉田類の日本百低山でも有名になりました

【行場巡りコース】希望者の予定でしたが、皆さん興味津々で全員参加です。

テキスト ボックス: 平等岩にチャレンジ中のベテラン女子2人本殿横から行場に向かいますがいきなり急斜面を下り、鎖を使い巨岩を乗り越えますが、まだ行場ではありません。狭いトラバースの崖路をさらに下り、5~6mはある巨岩の「天狗岩」に到着。見上げながら狭い斜面を通過し、最初の行場「不動の押し分け岩」に到着。大きな岩の間は人が通れるかどうかのギリギリの隙間で鎖やロープに頼りながら下りていきます。体形制限がありそうな隙間、通れるか心配されていた方もおられたが、無事戻ることなく全員通過出来ました。

平等岩にチャレンジ中のベテラン女子2名

その横の「平等岩」は5~6mの高さの巨大な岩で2方向から鎖が垂らしてあるが足場が不明瞭でしたが、岩の上を目指しチャレンジャーが挑みます。下りが難しそうでしたが、岩の頂上にはMさんが登頂出来て、行場らしくなってきた。

蟻の塔渡り 左は谷底。落ちないように慎重意に!

続いて本命の「蟻の塔渡」に向かう。手前に「先に進まず安全に神社に戻れる抜け道あり」と優しくショートカットの道案愛があるが全員行場コースへ。いよいよ修行の場らしく難度高め。片側は断崖絶壁の狭い岩の上を渡って行くのだ。岩壁には鎖が張ってあるが揺れ幅が大きいのであてにしてはいけない、要注意だ。用心に鎖を持ちながら尖った岩の上をバランスを崩さないで渡って行く。10m程の短い距離だがちょっとスリルがあった。

その先には「胎内くぐり」の巨岩があり、太い鎖を支えに巨岩の間を一気に下る。段差があって足場が分かりにくいが無事通過。 最後の「岩上」の行場が一番難所だったと思う。垂直に近い崖を登るのだが、ここも足をかける場所が不明瞭で鎖も使いながら三点支持で体重移動、足場を探しながら体力もいる行場でした。

最後の難所 岩上を登る

一つ目を登り、二つ目の岩壁を登り切って先に進むと本殿裏に到着。テキスト ボックス: 東ののぞき岩から山の向こうに小さく三上山が見えます本殿裏には二つの巨岩の「東ののぞき岩」があり、岩の上からは遠く三上山や近江の町が見えました。登りは出来ても下りに難儀したのぞき岩でした。

東ののぞき岩から山の向こうに小さく三上山が見えます

緊張感がある巨岩、奇岩の行場巡りちょっとスリルも味わえて楽しかったです。拝殿前で安どの表情で集合写真を撮って帰路につきました。下りはペースも早く、時間もあるので、日本で最初にビールの元祖麦酒を作ったという、水口の総社神社に立ち寄りました。貴生川駅には15時30分到着し。解散をしました。

行場巡りを終えて終えて余裕顔のメンバー

「吉田類の日本百低山」で紹介されてから一躍有名になった飯道山、古くから信仰の山の霊峰飯道山、修験道者に加えて甲賀忍者の修業の場でもあったそうです。緩やかなハイキング道登山とちょっと緊張感のある行場巡り、皆さん楽しまれたようで良かっです。

東ののぞき岩3mに挑戦中

個人山行報告 湖北『武奈ヶ嶽(△865m)』記I・T

【行先】 ; 滋賀県高島市『武奈ヶ嶽(865m)』

【地図】;1/25000「熊川」

【日時】 ; 10月2日(日) 

【天候】;晴れ 

【山行者】;I・T

【山行目的】 ; ・湖北『武奈ヶ嶽』登山を楽しむ

         ・“高島トレイル”歩きを楽しみ、読図・ルートファインディングを楽しむ

【コースタイム】 ・宇治(7;15)-<自動車/R367号>-水沢峠/280m(9;00-25)==P380m(10;20-28)P550m(10;58-11;03)==P620m(11;15)==赤岩山分岐/(730m(11;37-45)=
=『武奈ヶ嶽/865m』(12;15-13;17) ==赤岩山分岐(13;40) ==P650m(13;55) =P430m(14;28-33)==堀切(13;53)==水沢峠(15;30-16;05)-<自動車>-(18;40)宇治・歩行時間;6時間15分,歩行距離;8.5㎞,累積登高;757m,(YAMAPデータによる)

・報告と感想:高島トレイルの中の山にも『武奈ヶ嶽』という山があります。比良山系の盟主『武奈ヶ岳』と区別して、“湖北武奈ヶ嶽”と呼ばれています。登山道は、草川敬三氏著「近江湖西の山を歩く」の中で、角川集落から赤岩山経由で登るコース、石田川ダム事務所の先ワサ谷から武奈ヶ嶽の北のピーク経由で登るコースが紹介されています。右京では、もっぱら“高島トレイル”の中で「三重ヶ嶽」から南下して武奈ヶ嶽に至り、水坂峠まで歩いています。それと山崎さんの指導で、冬の積雪期に角川集落から登るコースをラッセル山行したことがあります。今回は単独山行ということで、最も無難で勝手知った水坂峠からピストン山行をしてきました。山としては地味な山ですが、不明瞭なふみあとをルートファインディングで辿り、自然と対話するような静かな山歩きが楽しめます。

通い慣れた国道367号を北上し、日曜日のことで多くの人で賑わっている「朽木本陣」でトイレ休憩。おやつに焼きたての焼き栗を購入し、水坂峠に向います。峠には1台だけ神戸ナンバーの車が駐まっていました。ここは“高島トレイル”の途中で、北へ行けば今日私が行く『武奈ヶ嶽』、南に向けば「二ノ谷山」へ行く登山口です。どっちへ行ったのかな? 私も靴を履き替え、準備を整え、会に入山連絡を入れて出発。初めは下草が生えた平地の中ですが、程なく左手の尾根に取付きます。尾根に上がると自然林の中の尾根道です。静かな尾根歩きを楽しみます。小さなアップダウンを繰り返しながら進みますが、320-30mのコンターから中々登りません。

途中、古い昔の登山道の跡と思われる堀切を超しますと、少し登りの斜面が続き、中には急登もあって400m、500mと標高を上げ、620mの小ピークまで来ます。ここから登りも楽になり、時には右手の展望が開けた所もあります。足下も一部露岩が出たり、ザレ場のような所もあります。右手に「赤岩山」が近くなり、程なく「赤岩山分岐」の道標があります。1/25000の地形図では、角川から赤岩山経由で武奈ヶ岳への登山道が書かれています。

分岐から、林の中や低灌木の緩い傾斜の尾根を少し辿ると『武奈ヶ岳』山頂です。
その先 正面に「三重ヶ岳」が、大きなどっしりした山容でみえます。右手東は琵琶湖と比良山が見えます。今日は右京の例会で「比良山縦走」に行っておられます。天気が良く、ここより標高も高くて涼しくて絶好のコンディションで、比良縦走を楽しんでおられるでしょう。

私は例によって、山頂に腰を据えて展望を楽しみながらのランチタイムです。持参のお湯でスープを作ってサンドウィッチを頂き、お握りを食べ、そして食後のコーヒーを飲んでと、約1時間位のんびりほっこりするのが楽しみです。今日は天気も良くて“至福の時間”です。ゆっくりしていると、登山者が1名「三重ヶ嶽」方面から登ってこられました。挨拶すると水坂峠に止めてあった車の方で、「三重ヶ嶽まで行ってきたがしんどかった」とのこと。一休みしてすぐに下山されました。元気な方です。

私も重い腰を上げて下山に向います。ピストン山行ですので、来た道を下ります。赤岩山分岐を過ぎると、一部露岩が出ていたり、細かいザレ場の所も少しあり、注意しながら下ります。この山は基本的に土留の階段を付けたり、つづれ折りなどの登山道としての整備はしてなくて、斜面をそのまま登り、そのまま下ります。このため急斜面は慎重に下ります。620mの小ピークを過ぎて急な斜面を400mのコンターまで下ると、ここからは登りでも感じましたが、小さなアップダウンを繰り返すばかりで中々下りません。それでも旧道の振り切りを越すと一段落で、少し行くと登山口につきます。

もうボチボチ熊が出て来る時期ですので、熊鈴を2個持参して鳴らしながら、神経を張って不明瞭なふみあとを辿り、高島トレイルのテープを確認しながらの山行でした。山行中に会った人は1名、今回も自然と向き合う静かな山歩きを楽しみました。


例会報告 比良縦走④北比良峠~打見山 記M・A

日 時:2022年10月2(日)

参加者:女性2名、男性2名、計4名

コースタイム:イン谷口8:30~北比良峠10:50~金糞峠11:30~烏谷山13:50~比良岳14:40~ 打見山15:50~ロープウェイ山ろく駅16:20~志賀駅16:50

【山行報告】今回も予想通りの長いコースで時間たっぷり歩き続けましたイン谷口からゆっくり歩き始め大山口に。ダケ道の急登を順調に休憩なしで登る。そんなに荒れてなくコースタイム50分でカモシカ台に到着しほっと一息。そこからは岩の階段をがんばり同じく50分で北比良峠に着く。秋らしい景色を満喫し琵琶湖とススキをバックに写真を撮ってもらう。その方はすぐに追い越して行かれた。

金糞峠で昼食をとる。ここにはそれぞれのコースから人が集まる。休憩し各々分かれて行く。堂満岳分岐から南比良峠、荒木峠と少し荒れた稜線を行く。写真を撮ってもらった方にまた出会った。烏谷山まで行かれ引き返して荒川峠から志賀に下りられるとのこと。他にも単独の方数人と出会った。順調だったペースも烏谷山、比良岳のアップダウンでやや疲れる。打見山に15時までに着けないと判断し焦らずゆっくりと進む。

ロープウェイ乗場目指してスキー場ゲレンデを登る

比良岳にも寄り道し頂上を踏む。わかりにくい平らなピークらしくないところ。広々としていて雪の時などは迷いやすいだろう。木戸峠からはゲレンデを一生懸命進む。ただひたすらロープウェイ乗り場を目指す。わずか5分で下山、山麓駅に到着。

 少し気が引けたのでバスには乗らず徒歩で志賀駅へ。ちょうどいい時間になりました。キタダカ道を選択していれば真っ暗でした。少し残念な気もしますが無事歩けて良かったです。八雲ケ原でテント泊をやりたいなと話していました。以前は1月には恒例の雪山テント泊例会がありましたが長らくできていません。

コロナのこともありますがまた実現できたらと思います。ダケ道をテント担いで登れるか。あの頃より年をとっています。次回比良縦走最後の⑤は蓬莱駅~小女郎峠~権現山~霊仙山~栗原~和邇駅です。また長いコースです。間違いなく暗くなります。ヘッドランプを忘れずに参加して下さい。