「個人山行報告】北アルプス・白馬岳

【山行日】8月12日(土)~15日(火)

【天 候】12日:晴れ、13日:麓晴れ、稜線小屋・ガス

     14日:小雨後一時晴れ、後雨

     15日:曇

【参加者】女性2名、男性1名、計3名

【コースタイム】

12日:9:00京都発~途中越~湖西道路~北陸道敦賀IC~糸魚川IC~松本街道・JR白馬~五竜スキー場駐車場(テント泊)

13日:7:00五竜―タクシー7:30猿倉~8:50白馬尻小屋~10:00雪渓に入る~11:00雪渓を出る~13:00岩室跡~15:25白馬岳頂上山荘~16:00白馬山荘(泊)

15日:5:50白馬鑓温泉小屋~6:40杓子沢~8:30小日向コル~10:00白馬鑓小屋分岐~10:20猿倉登山口―タクシー10:50五竜駐車場―中央道・名神高速東IC―17:00京都着

【山行報告】

12日(土):お盆の帰省と台風の進路を両目に見ながら予定より時間を早めて京都を出発。途中越から名神栗東に乗る予定をナビが「敦賀から北陸道へ」誘導していたので中央道を目指さず北陸道に切り替え一路敦賀へ。敦賀から北陸道に乗れば渋滞もなくスムーズに糸魚川まで。糸魚川で高速を降りて白馬に向けて「松本街道」を南下。相当前の荒れた松本街道が綺麗に整備され車の流れも良く予定より白馬に早く到着したことで夕食の前に温泉へ。一汗流し余裕でテントを張って夕食を取る。

13日(日):朝7時にタクシーを手配、五竜テレキャビン前から猿倉へ。途中、タクシー運転手さんより「最近の雪渓はどんどん溶けていまでは1時間ほどしか歩か無いそうです」と乗せた登山者の方の話を聞かせてもらい「ちょっと興ざめ」。予定通り7時30分に入山。雪渓目指してひたすら歩く。台風のせいか白馬尻小屋雨の広場では登山者はまばら。小屋前からは雪渓の端が見えずゴーゴーと音を立てて水が流れていた。雪渓に入る登山口まで延々と 歩く。

大雪渓入り口

以前の記憶では小屋からわずかな距離で雪渓に入った気がしていたのレ道を登って行くのに疲れました。暫く歩くと雪渓が右手に見えてきましたが雪渓に入る人は居ませんでした。程なく歩くとちょうど良いポイントを見つけたので軽アイゼン(チェーン)をつけて入渓。

雪渓の上で

いベンガラを目標に登っていく。入渓した頃からガスが降りてきて視界が効かない。ひたすらベンガラを目印に歩くと先の方にぼんやりと尾根が見えたので近づくとそこが雪渓の終点でした。わずか1時間ほどの雪渓歩きです。大雪渓は偽りですね・・・

葱平よりはるか手前で雪渓から尾根に上がり「岩室跡」目指してガレた道を登る。最大の難所で相当時間がかかりました。途中でパトロールの二人組と出会い「頑張って下さい」と励ましの言葉とアミノバイタルをいただいて気合いを入れて稜線の「頂上宿舎」目指した。雪渓はガスに包まれていたのが岩室跡辺りはガスも取れて日が射してきたが稜線に上がると再度ガスに包まれ風も出てきて白馬山荘まで少し時間がかかった。白馬山荘では6人部屋を3人で使用、余裕でゆっくり寝ることが出来ました。

14日(月):朝食は5時30に済ませたが外はガスで霧雨。身支度を調えたがガスが晴れるのを待つ為、山荘ご自慢の「スカイプラザ白馬」でティータイム。しゃべりをしながら気長に待っていると外が明るくなり小雨もやんだので「白馬岳」目指してゴー。山頂でゆるりと時間を過ごし、のんびりと丸山・杓子岳・白馬鑓ヶ岳を目指す。

白馬山荘前
白馬山頂

遙か彼方に「剣岳」が見えてルンルンで稜線を歩いているとどんどんガスが湧いてきて「丸山」からはカッパを着込んで小雨の中をひたすら歩く。コマクサを見つけて喜んでいると杓子岳手前で雷鳥に遭遇。そっと近寄って写真をパチリ。杓子岳を過ぎて白馬鑓ヶ岳の登りで「親子連れの雷鳥(5羽のヒナ)」とまた出会う。周りの景色はガスで何も見えない中、雷鳥に会えただけで疲れがどこかに飛んで行きました。

白馬下山路・遙か彼方に剣岳

白馬鑓ヶ岳からひたすら降りる。先頭の駒井さんのピッチも快調で雨に吹かれながらあっと言うまに鑓小屋分岐に到着。ここから急激な下り。ヤマップではこの後、「コマクサの群生」と書かれていたが雨で視界が効かない。足下を中心に周りを眺めていると不意に「コマクサ」を見つけ顔を上げると確かに群生が目に入る。しかし小雨の中、立ち止まるのも躊躇、携帯を取り出すことなく通過。出会う人も居ない静かな山道。かなり降りたところで「チングルマの咲き終えた群生」に出くわし「花の咲く頃は凄く綺麗な所」と三人とも頷いて今度は携帯を取り出す。

チングルマの群生
白馬鑓ヶ岳山頂

雨も稜線から降りるに従い小雨となる。「ここからストックを締まってください」の看板に従いストックをたたんでしまう。鎖があったり岩をへつったり、所々に難所が待ち受け足下が悪いため時間を掛けながら通過。その頃、三度目の「親子連れ雷鳥」に出会う。雨の中での雷鳥デーでした。小屋が眼下に見えてきて一安心。最後の難所を越えて「鑓温泉小屋」に到着。小屋ご自慢の露天風呂は日の明るい時間では女子はなかなか入れないので「女性専用内風呂」に、男子は露天に直行。汗と雨に濡れて冷えた体を温めた。夕食後。20時から露天は女子専用となり右京の二人は時間前にいそいそと出かけ「めっちゃ熱かった」とフーフーいいながら温泉を満喫していました。

15日(火):朝6時に出発。5時の食事時にはガスがかかり、帰り支度でカッパ上下を着込んで小屋を出る。小屋を出る頃はガスも取れて小雨も上がって居たので上着を脱いで下山。杓子沢迄来ると以前、出張った大岩で休憩して居たときMさんが岩の先端から下を覗いていたことを思い出した。雲の流れはさほど早くなくあまり台風の影響をまだ感じませんでした。杓子沢から双子岩への登りは最後の日にしては応えました。足取りも重く思うように登れない。時間を掛けて何とか小日向のコルまで上り詰めて一休み。

杓子沢

後は下るだけい。「少し遅れます」の連絡が取れない。

濡れた足下をしっかり見つめて安全第一に足を運ぶ。鑓 温泉小屋分岐近くまで来たとき(10時前頃)何とか電波が届き「少し遅れます」の一報を入れる。猿倉には10時20分に到着。手配したタクシーに乗り車を置いている五竜に向かう。五竜について荷物をほどき台風の上陸場所と近畿地方を通過する時間を比較しながら「中央道を通って台風とすれ違いをしよう」とお風呂、お昼、お土産の時間をたっぷり使ってゆっくり京都に向かってのんびり帰りました。

ホタルフクロウ
タカネイブキボウソウ
ミヤマトリカブト

今回の山行は帰省ラッシュと台風に翻弄されました。第一目標の「大雪渓」は偽り「小雪渓」でした。代わりに「ライチョウ一家」と出会い、楽しい時間を過ごすことが出来ました。