「個人山行報告」北海道・大雪山縦走報告 M・S M・J M・A N・Y    

日時  6月29日~7月7日

参加者:女性4名

個人山行 北海道、大雪山縦走報告 M・S

6月29日の23:30、敦賀発のフェリー乗って、苫小牧に翌日30日の20:30に着きます。長時間ですがフェリーは快適です。南千歳のビジネスホテルに泊まり。7月1日に層雲峡まで移動。今回は縦走なので車は使えず電車移動です。7月2日層雲峡温泉から黒岳を登り、北海岳を経て白雲岳避難小屋に泊まりました。雪渓が多く、渡渉も渡れると聞いていないと躊躇する大きさです。今年も熊が出没たため、テントの人も小屋に撤収。小屋は満杯です。

7月3日 白雲岳避難小屋から忠別岳避難小屋 快適な尾根歩きです。去年は旭岳から銀仙台の大雪岳横断をしましたが、8月半ばを過ぎていた為、花盛りは終わっていました。今年は7月になったばかりで凄い花です。どこがお花畑かと言うよりもコース全体がお花畑です。北海道の花は本州の花よりも大きく、チングルマなどは1.5倍位有りそうです。ウルップソウやツガザクラも大きく一面を紫やピンクに染めています。まだ雪渓が多く残っていて、避難小屋は稜線から20~30分下った所に有るので大きな雪渓を渡らないと行けません。雪は柔らかいので踵を踏みつけて渡れました。この小屋は先客一人だけで空いていました。

7月4日 忠別岳避難小屋からひさご避難小屋 快適な尾根歩き。相変わらずお花だらけで天国にいるみたいです。短時間でお昼過ぎには小屋に着きました。 7月5日 ひさご避難小屋から国民宿舎東大雪荘 この間には避難小屋は有りません。エアリアの時間でも9時間かかります。誤算1、小屋から雪渓を登って稜線にでるのですが、トレースが判らなくて迷いました。大きな雪渓を登って行くので危険と思い岸に寄ってアイゼンを付けました。雪が柔らかい為かトレースが消えてしまっています。大雪山は営業小屋が無くて避難小屋しか有りません。そのせいか目印なる旗やテープなど見当たらず1時間のロスでした。

誤算2、北沼辺り登山道は雪渓に埋もれてしまい道を探すのに20~30分掛かりました。誤算3,遅くなりそうなので短縮コースの登山口(1時間位早くなる。)までタクシーを頼みましたが今年はどこの会社もしてないと断られました。東大雪荘に今、トムラウシ山山頂で下山が遅くなる連絡を入れ、又カムイ天上で連絡を入れる事にしました。カムイ天上から大雪荘までは2時間位かかりますが、もう危険な所は有りません。カムイ天上に18:00到着。大雪荘に連絡を入れてひたすら歩きます。あまり遅くなって宿の人に心配をかけると困るので、M/AさんとM/Jさんに先に行って貰いました。

この道は下りた事が有ります。急な斜面や岩場など無くて、ただ、ただ長い樹林帯を歩いたと記憶してます。GPSで登山道に乗っている事は確認出来ています。宿には連絡がついているので、下山遅れで捜索隊がでる様な事は無いと思います。歩きさえすれば登山口にある大雪荘に着くと信じて歩き続けました。朝5:30出発、夜23;00到着。本当無事着いてよかった。 下山遅れの原因は山のボリュウームにメンバーの力量が足らなかった事に着きます。でもこれに懲りずに又挑戦しましょう。 

【感想】黒岳からトムラウシ山までの縦走  M・J

北海道は大きくて広くて遠かったです。避難小屋泊りの3泊4日の縦走なので、食料、寝袋など装備を軽くすることに悩みました。黒岳、北海岳、忠別岳、五色岳、化雲岳、トムラウシ山を登りました。どこもお花が満開で天国のようでした。まだまだ雪渓があるので、夏道ルートを知った上で雪渓のどこを歩くのかを考えることが重要と学習しました。ヤマップはとても役に経ちました。4日目のトムラウシ山ではメンバーに大きな決断をしていただき、予定どおり登頂できました。長い長い4日目でしたが、無事に下山できて温泉に泊まり、やっぱり山はいいなぁと思いました。

<個人山行報告>    トムラウシ避難小屋3泊の感想  M[・A

1度目はツアーで沼ノ原からトムラウシへ。2度目はトムラウシで大量遭難があった翌年に、村田リーダーで旭岳からトムラウシへ。南沼で雨の中テントをはる。風が強くテントの周りを何かがぐるぐるまわっている様な恐怖の中、無理やり眠りについた事が思い出されます。

1週間前から登山は始まっています。ワクワクがややもすると不安に変化します。風邪・コロナにかからない様に  念入りに手洗い・うがいをして体調管理をします。荷物の軽量化が課題です。軽くて高カロリーの食品を求めてスーパーのはしごです。

○軽量化のために・・・

  • ヘッドランプの替え電池はやめて、電池を新品に入れ替える。
  • 雨にぬれた時の衣類一式は計量して一番軽い服を選ぶ。
  • 防寒具はダウンのみ。
  • 食器は折りたたみ式のオワン1個のみ。コーヒーもこれで飲む。オワンにスーパーの透明の袋をかぶせて食べる。食器を拭く紙が不要。
  • 食料は1日毎にジップ袋に小分けして入れる。
  • 生協に災害用のパンあり。割高であるが1か月位大丈夫。

○もっていってよかった食品・食品がなくても食べられるドライフルーツ・イカ天大王・うずらのゆで玉子・個別包装のつけもの

食料は1.3㎏   総重量は10.5㎏

○他の人の知恵

 ・浄水器があると煮沸しなくても飲み水となる。(北海道の水はエキノコックスというキツネが媒介する条虫がいる可能性がある為) ・飴は重いのでラムネで代用する。 ・熱湯を入れても大丈夫なナイロンでラーメンを食べる。 ・お茶はゴミを出さない為に紛茶にする。 ・みそ汁には別に「ふ」を入れる。 ・おやつは2日分に分けて好みのものを入れる。ーモンドチョコは暑さで溶けない。・避難小屋には食品のかけらも残さない。(ネズミの巣にならないように)・小さな避難小屋でも建築費が3億円いる。

これからの登山は携帯トイレを持って歩かなくてはいけない時代になるだろう。トムラウシのふもとにブースが2棟あった。数十年前に登った利尻富士では、山の水が30年後の飲み水になるので携帯トイレは必携であった。沢山の雪渓がありルートを見つけるのに迷った。ヤマップがありとても助 かりました。山は経験なのでチャンスがあれば果敢に挑戦してください

黒岳からトムラウシ山縦走の感想  N・Y

昨年に続き2回目の北海道。今回は黒岳からトムラウシ山の縦走ということで避難小屋3泊4日の食料や水等を持って歩くことができるか不安でいっぱいでした。荷物は何回かの経験から少しずつ減らすことができましたが、いろいろな不安と北海道の雄大な山々にワクワクしながら出発しました。

リフトから見る黒岳

層雲峡から黒岳の7合目までロープウェイとリフトで上がります。7合目から山頂に登る途中でクロユリを見ることができました。黒岳から黒岳石室までチングルマやエゾノツガザクラなど雪解け後に咲く可憐な花々に出会うことができました。黒岳石室から雪渓や少し急な川を渡渉して北海岳を目指します。白雲岳避難小屋は今年も熊が出るということで、テント場が使えずいっぱいでした。

チングルマ
白雲岳避難小屋前のエゾシカ

2日目からは熊が出る場所を通るということで熊鈴をつけて歩きます。 熊がいないかを注意しながらウルップソウやチングルマのお花畑に感動し、エゾノツガザクラ、イワウメ、エゾイソツツジ、キバナシャクナゲ、キバナシガマ、エゾコザクラ、コマクサ、イワブクロ、ハクサンイチゲなどたくさんの高山植物やエゾシマリスを見ることができて心が潤いました。。

キバナシオガマ
エゾイソツツジ

今回の縦走はいくつもの雪渓を横切ったり登ったり下ったりとあまり経験したことのない体験もしました。ひさご避難小屋からトムラウシ山までは雪渓や岩を登っていかなければならず体力が必要でした。今回は体力のなさから残念ながらトムラウシ山に登ることができませんでしたが、ゴールのトムラウシ温泉までのロングコースを完歩できてとてもうれしかったです。

今回の教訓は、飲み水は多めに持っていくということです。同行の皆さんにはいろいろとお世話になりご迷惑もお掛けしましたが、充実感いっぱいの山行でした。本当にありがとうございました。体力のなさを感じ、しんどいことも多かったけれどまた、機会があれば北海道の雄大な山にゆっくりと行ってみたいと思います。

  

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