尾瀬(燧ヶ岳(2356m)・至仏山(2228m))個人山行報告      記:Y・M

【山行日】2020年10月6日(火)~9日(金) 

【コースタイム&天気】

6日(火)尾瀬戸倉~鳩待峠9:15・曇り~アヤメ平11:50~桧枝岐小屋15:40・晴れ10℃

7日(水) 桧枝岐小屋7:10・晴れ5℃~見晴新道~燧ヶ岳12:15~13:00・晴れ~長蔵小屋17:10・曇り

8日(木)長蔵小屋7:00・雨5℃~桧枝岐小屋11:30~12:40・小雨11℃~山ノ鼻小屋15:00・雨

9日(金)山ノ鼻小屋7:00・曇り~至仏山11:25・霧4℃~鳩待峠15:40・雨~尾瀬戸倉16:55・雨

尾瀬沼よりの襚ヶ岳
襚ヶ岳より尾瀬ヶ原と至仏山を眺める

【報告と感想】

10月6日(火) 前日麓の尾瀬戸倉の旅館に泊まり,シャトルバスで鳩待通りと呼ばれる尾根を東に進む。富士見田代の三差路で北に延びるなだらかな尾根を下る。この辺り一面黄色く紅葉した樹林でたいへん美しい。偶然にも前日泊まった旅館の方と出会い驚いた。尾根を下り終えると尾瀬ヶ原に出る。「ここが有名な尾瀬ヶ原か」と思った。想像していたより広大である。木道を歩き途中のベンチで横たわった。ここには日常耳にするコロナ感染やアメリカ大統領選挙の話題もない。尾瀬ヶ原とそれを囲む美しい樹林があるだけである。宮十字路を右に進み桧枝岐小屋に泊まる。登山客が少なく,泊まる小屋すべての部屋を一人で使わせてもらった。また,「GO TO トラベル」キャンペーン中で宿泊料金は2食付きで35%引きの6300円程だった。(身分証明書が必要)

10月7日(水) 

 今日も天気が良い。登山道の周囲には熊笹が繁っている。傾斜が徐々に急になり,ズルズルと滑りやすい地面で,木の根が出ていてたいへん登りづらい。その後岩稜になり燧ヶ岳に至る。山頂からは尾瀬ヶ原や至仏山が見え,素晴らしい景観である。マナイタグラの頂上の手前から長英新道に入るのだが,道標がなく,熊笹が繁っていて見落としやすい箇所である。長蔵小屋は尾瀬で最初に建てられた小屋で旅館の様な感じがした。江戸時代,会津沼田街道上の宿場であった。

10月8日(木) 今日は台風の影響で一日雨のようだ。尾瀬沼の周囲を半周する途中,尾瀬沼のうしろに燧ヶ岳が霞んで見えた。木道が濡れていて,下り坂で,2・3回スリップして転んでしまった。沼尻で木道が終わりその先が分かりづらい。小さい谷が登山道なのだが,雨で沢の様相になっていて,この沢が登山道だとはすぐには分からなかった。昨日泊まった桧枝岐小屋に着くと,主人がおられ迎えていただいた。明るく親切な方だ。ストーブのある部屋で昼食をとる。玄関に手首を負傷した登山者が入ってきて,小屋の方が応急手当てを施されている。私と同じく木道で滑って負傷したとのことだ。三角巾を首からかけ腕を固定して下山して行かれた。自分も気を付けないとと思う。お礼を言って小屋から出た。尾瀬ヶ原の真ん中を通り,ほぼまっすぐ山ノ鼻小屋を目指して歩いた。小屋に着いて,従業員の方が検温されると,34.3度しかなかった。長時間冷たい雨の中を歩くと,自覚症状がなくても低体温症になり始めているのだ。乾燥室で濡れたものを乾かし,夕食に時間があるので玄関で外を眺めていると,子熊が木に登って悠々と木の実を食べている。この辺りの熊は人を恐れないのだろう。

10月9日(金) 小屋を出発するとゆるやかな登りになる。1時間程登ると傾斜が急になり,岩場が出てきて滑らないよう慎重に登る。森林限界の2100m付近を過ぎると傾斜が緩やかになり至仏山山頂に着く。山頂はガスっていて風が強かった。傍にいる登山者に温度を尋ねると4℃だった。写真を撮っていただき寒いので小至仏山へ向かう。この2つのピークの間は岩場が多く,予想以上に悪路だった。風を避け岩陰で休憩し弁当を食べた。その後さらに岩場を下り,緩やかな樹林帯を歩いて出発地点の鳩待峠に到着した。 戸倉温泉に着くと安心したのか疲れが出てきた。明日谷川連峰の西端の平標山に登る予定だったが,運悪く台風が最接近するので中止し帰京することにした。

    

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